3日後ーー
横浜アリーナには長い行列が
その列の中を彩は歩いてたー
やっと入り口、見えてきたよー
速水瞬がこんな人気あるなんて知らなかったしー
入り口に張られたポスターを見上げてー
どう見てもオナベよねー
ジュオンちゃんがあれはレズタチだ!って言ってたけどー
レズのオトコ役とオナベの違いってどこで見分けんのかしら…
チケットは2階1列35--
滝沢君…まだ来てないよねーー
めちゃめちゃ緊張してきたわ!
会場に入ると、まだまばらな客入りで
階段を降りかけ、彩は一瞬、足を止めたー
大好きな人の背中を見つけ緊張よりも喜びが
心の中いっぱいになるのを感じ小走りでかけより
すぐ近くまで来て声をかけた
「滝沢君、もう来てたんだ♪」
龍太は振り向きおどろいた顔をしてた
早かったんだねーと言いながら
彩が隣の席にすわりかけると
「なんで!オマエが来んだよ!」
その顔は怒りの表情に変わってた
ほとんど怒鳴り声に近い
「なんでってー!?私が来るの聞いてなかったの?」
「聞いてねーよ!
ナツオが急に行けなくなったって言うから
もとは茉莉花と行くはずだったんだから
茉莉花が来ると思うだろがよー
龍太は右手で後頭部をおさえ肘をつき
彩に背中を向けた
それが、よりによってー
となりにオカマが来るなんてよー」
バケツの水でもかぶったみたいに
今までの龍太を好きな気持ちは消えた
ガッカリさせたのはもうしわけないけどさー…
オカマが来てムカついたんじゃなくて
好きな人が来なかったことのハライセじゃん
滝沢君が、そーゆー人だったなんてー
こっちだってガッカリしたっちゅーの…
「ったくよー
おんめーとかかわると、ロクのことねーんだかんなー
こっちまでホモあつかいされるしよー
俺、まわりからオカマとデートしてるとか思われたら耐えらんねー」
ダーハッハー!
後ろから何人かの笑い声が聞こえた
「てめーまわりから絶対、オカマってばれないようにしろよー」
ギヤーハッハー!
笑い声はさらに増えた
「ちょっと!どこどこ?」
「顔見えない!ふり向かないかなー」
「性転換?女装マニアかな?」
いろんな声が飛び交ってた
「私ーそうとう嫌われてるねー」
それは彩の声だった
龍太が振り向くと
彩は顔を真っ赤にしてたー
「おっ!しゃべったー!
声はやっぱオトコだな」
そのヒヤカシで龍太のボヤキはおさまり
今度は腕組みをして、だまこんだー
「好きな人から、あんな言われたら
女だったら耐えらんないよー」
「女じゃねーもん
平気なんじゃねー」
ヒソヒソ話はおさまらずー
いたたまれなくなり
黙ってることもキツクなって
「あーぁ
早く速水瞬はじまんないかな」
「ちゅーか
おめー瞬の曲知ってんのかよー」
「ヒット曲ってないよねー
ロックっぽいの歌ってるってことくらいしか知らないー
私クライのしか聞かないしー」
1階は満席になっている
シューン!!
待ちきれないファンが
応援コールをはじめた
「おめーにゃ
瞬のロック魂はわかんねーよ」
沈んだ声で龍太がつぶやくと
「だろーねー…」
彩はそっぽを向いて言った
「速水瞬のロック魂なんて、どーせ
滝沢君のドラムほどじゃないでしょー」
「えっ?誰のドラムが瞬よりスゲーって?」
「一緒にいる人のことじゃない?」
ヒソヒソ話はおさまらず
2階席はもう埋まってるのか知りたいが
彩には振り向く勇気はない
「私、この二年くらい潤につれてかれて
そうとう、いろんなライブとかコンサートとか見てるけど
滝沢君みたいなスゴいドラム叩く人
見たことなかったし」
「ねー!ニューハーフのカレ、ドラマーだって!」
「へー!知ってるバンドかな?」
おさまるどころか多くなる一方
おそらく、もう満席になってるだろう
龍太は気にせず振り向いて後ろをながめてた
「体中、電気が走ったみたいになって
体がリズムで動かされること
はじめて知った」
「ねーねーあの人、知ってる?」
「知らないけどー
もしか実は大物だったりして」
「他のドラムと比べたら
ケタちがいの迫力だった…」
ブザーがなって場内が暗くなり
歓声の中で
龍太は彩の横顔をのぞきこんだ…
DATE:2008/11/23
昨日は女子ラガー軍団と2丁目のゲイイベントを見て
そのあとカラボで発狂した
フツウの女の気分になって男と結婚する人がいたりして
夫には見せられない姿の出しおさめみたいなのから始まって
いつのまにやら、かくし芸大会になり
だれもリクエストしてないのにボケソングの連発になって
ふだんは歌わない人まで歌いだしー
「私、女だけどー本当は女が好きなのー!」
って、今更カミングアウトされてもね…
「私なんかぁ!見た目、age嬢っぽいけどー
中身は40過ぎのオッサンなのー!」
前から知ってたしー
って昨日はみんなすべてを吐き出したって感じだったー
私も矢島美容室が歌えてチョーうれぴかった
(そればっかは1人カラボでやれないじゃん)
久しぶりに死ぬほど楽しい夜でしたー
ガヤ芸人のみなさん、ありがとうございます