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新宿2丁目の樹音には
ジュオンの体育大時代の後輩が飲みに来てた
「ねー大野くんー
ライブ、行こうよー」
「彩ちゃん、ねばるねー
さっきから、そればっかじゃん」
「そりゃ、好きな男のためだもん
ねばるよなー」
「桜井君、わかってんだったら協力してくんない~?
ちょうどチケット三枚あるしー
ねー、松本君も行こうよー!」
「無駄な協力できっかよ!
相手、ノンケだろー
みんなが手つなぐからしかたなし
手、握られただけで喜んで
なさけねー
彩ちゃんがそんなことしてやったってさー
むくわれねーんじゃねー
どうせ、音楽やってる男なんて
チケット買ってもらうために
いろんな女だましてるぜー
おまえだけだとか言いながら
あっちもこっちもやってるよー」
彩のクドさに切れたのか
松本は毒を吐き出したー
「滝沢君は硬派ですー」
「コーハー?っつったって、いつ彼女できっかわかんねーだろに
そしたら、いつもチケット買ってくれっから
彩ちゃんには秘密にしとこーてことになんだし
自分が知らねー間にこっそり付き合ってて
だいぶたってから知りましたーなんてなー
よくある話だろーー
彩ちゃん、もっと自分を好きになってくれる人いると思うぜ~」
どうやら体育会系のオナベたちには
音楽やってる男、イコール軟弱で好感を持てないのか
辛辣に反論され彩は消沈した
「俺も、そんな純愛してみてー」
グラスを布きんで磨きながら、ジュオンが
「いつのまにか、
こいつは落とせるってやつにしか
目が行かなくなったけどさー
それって純粋に人を好きになれなくなったんかもなー
彩がその男のどこに惚れたんだかー
おめーら!週末、見に行って来い!
これは先輩からの命令だぞ!」
「えー!
いくら先輩の命令でも
気がすすまねっちゅーかー」
「横浜まで、くり出す気にゃなれねーな…」
「それに俺たち音楽、興味ねーし」
あっさりと三人から先輩としての命令をキョヒられ
ジュオンはグラスをおき背中をむけ
いつもは仕事中に吸わないタバコに火をつけた
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